Association for Renovation of Hosei University 55' & 58' Buildings  
 
 
「法政大学55/58年館の再生を望む会」発足にあたって

 私たちは、法政大学市ヶ谷校舎の55年館、58年館を解体して建て直すことに、強い危惧を感じて「法政大学55/58年館の再生を望む会」を発足しました。

 55年館、58年館は、すでに取り壊された53年館に続いて、戦後の日本の復興期に、新たな日本の未来を担う若者の教育の場として、当時、法政大学建築学科教授であった、大江宏によって設計され、建設されました。
 前面をガラスとスチールの黒いラインで構成するその清冽なデザインは、戦後日本を代表する現代建築として、様々な評価を受け、1959年には文部大臣賞芸術選奨および日本建築学会作品賞を受賞しています。
 その姿は、現在でも決して古びることなく、日本国内だけでなく、世界に誇れる学校建築として、外濠の緑豊かな景観の一部を形成しています。

  今回の建て替え計画の理由として、大学側は、校舎が古くなって、新しい教育システムに対応できていない、設備的なインフラが古くなっている、特に最近の教育のIT化に対応できない、構造的な耐震強度に問題があることなどをあげています。
 これに対して、リノベーションでは、解決が難しく、コスト的にもメリットがないとしています。

 しかし本当にそうなのでしょうか?
 先に、デザイン工学部から提出された「55/58年館の再生に向けて〜デザイン工学部からの提案」では、専門家の目から見て、建物を壊すことなく、適切なリノベーション(既存の有効部分を活用しつつ、時代に即した必要部分を新たに付加する手法)を施すことによって、十分対応でき、コスト的にも大きなメリットがあるとされています。構造的にも新しい耐震基準に適応させることは、さほど難しいことではないとされています。
 そしてなによりも、法的に容積率に余裕がないため、新築しても容積はほとんど増やすことが出来ないことを考えると、リノベーション案が適切であると、我々は考えます。
 今後、私たちはそのことに対して、様々な方法で検討してゆきたいと思っています。

  建築は、出来上がったときにその価値の全てが表現されているわけではありません。その後の長い歴史を通して、そこを利用する多くの人たちの記憶が蓄積されてゆくことによって、生きた建築になってゆくのだと思います。
 まさに、55/58年館は生き、呼吸をし、在校生、卒業生を暖かく包み、見守っているのです。私達は、この建築から勇気をもらい、励まされています。

 55/58年館は、建物が出来上がってから50数年が経っています。その間に、この校舎で何万人にものぼる若者が学び、そして卒業してゆきました。そして、今後その数を確実に上回る未来の若者たちがここで学んで行くことと思います。
 私たちは、その過去の若者と、未来の若者をつなぐ象徴を、この55/58年館が担ってくれることと信じています。

 もし、55/58年館が取り壊されるならば、その継続されてきた歴史が切断され、大学として、取り返しのつかないものを失うことを我々は怖れるものです。
 そして、外濠の景観を愛する多くの人々にも、文化の継承として、この建築の価値をご理解いただき、支援の輪を広げていただけることを切に願っています。


2010.10.28
法政大学55/58年館の再生を望む会

「法政大学55/58年館の再生を望む会」
代表 岡崎浩司
事務局 阿部智樹 加賀谷幸規 小島建一 鈴木茂雄 種田元晴 吉川新吾
会員 阿部智樹* 安藤照代* 石井翔大 石川彌榮子* 猪野忍* 遠藤俊邦 大江新* 太田政克 岡崎浩司* 岡本眞* 小川格* 小川かよ子* 加賀谷幸規* 金子泰造* 鎌田康嗣 北原基裕 桐原武志* 久保田翔 小島建一* 小林仁* 後藤眞弓* 菰田真志* 佐藤研吾 佐藤隆行 佐藤良一* 白井進也 菅谷圭祐 鈴木茂雄* 高橋昌浩 高辻秀朗* 種田元晴* 永田八朗* 永野尚吾 中田正二 中村仁 二瓶渉* 渕田隆平 平川潤 森健太郎 山田めぐみ 吉川新吾* 余田正徳* (五十音順、名前の後に*の付くのは発起人)
 
事務局へのご連絡はこちら [info@55-58saisei.sakura.ne.jp]
 
 
   
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